金沢市長辞任の謎

これは、このブログにふさわしい記事なのか分からないが、最近の私の情報発信の場所がここなので、とりあえずここで…。

山野之義金沢市長辞任

山野之義金沢市長が名古屋競輪の場外車券売場の誘致に関し、金沢市松村のゼノンビルの管理業者「太晃産業」の太田代表取締役の求めに応じ、誘致に同意する文書に署名押印したという問題は、以前から知られていた(北國新聞記事2013/03/27)。

それでもなお、山野市長は、2014年12月に予定されていた市長選に再選出馬するつもりだった。

しかし、自民党の推薦選考の終盤、馳浩衆院議員(石川1区)が保有していた「資料」により、山野市長が上記の業者に対し、場外車券売場が誘致できない場合に誘致対象地にリサイクル施設を作る等の提案をしたなどという指摘が行われた。

それにより、市議会自民など主要会派が百条委員会(地方自治法100条に基づいて地方議会が自治体の事務の調査をするために設ける特別委員会)の設置を示唆し、山野市長に再選出馬断念どころか、実質的に辞任を迫る形になった。

山野市長は、百条委員会の設置を強く嫌気し、辞任した。とってもあっさりした結末だった。

追い落とし

素直に見れば、市長選の再選を阻止する材料を持っていた森-馳浩-下沢ラインが仕掛けた動きであり、追い落としを試みたものである。石川県では、この系統が自民の主流だと見てよいと思われる。

山野前市長が自民の主流から追い落とされたのは、前回の2010年の市長選の経緯による。多選の山出保市長への対抗馬を自民(森系)が模索していたのだが、下沢県議などが勝てるとは限らずへっぴり腰になっていたところへ、猪突猛進、山野市議・安居市議などが手を挙げ、山出氏の対抗馬が山野氏に一本化された上で、自民は山出氏と山野氏を両者推薦ということになった。そして、結局、多選批判などで山野氏が当選したのだが、もともと森系のお抱え候補ではないのと、市政運営批判から、隙あらば引きずり下ろしたいという状況にはあったわけである。

それで、市長選に向けてベストのタイミングで、スキャンダルが破裂させられて、立候補不可能または立候補しても落選する・・・というふうになったということだ。

ただ、そもそも場外車券売場というようなものの誘致のために、わけのわからない書面に署名押印して、おかしな業者に動かれるということ自体、適格性を疑われることだし、揚げ足を取られるべくして取られたというところもあるのだろう。

弁護士の動きの謎

この騒動の中で面白かったのは、山野氏の主張として、「金沢市役所の顧問弁護士として月10万円で雇ってほしい。そうすれば業者を抑える。」と山野氏に言った弁護士がいて、その弁護士は太晃産業の代理人だということなのだった(読売新聞記事2014/08/14、北陸中日新聞2014/08/13、あくまで山野氏の主張)。

そして、山野氏の行為が公選法違反(利害誘導)などにあたると主張したのは、その弁護士なのだった。

顧問弁護士としての売り込みの真偽はともかく、山野氏は太晃産業と組んで何かしようとした又は太晃産業系統からの圧力に屈したせいでこうなっているわけで、山野氏の行為が刑事罰対象であるとあえて指摘するということはちょっと異様なこと(自分の依頼者側も共犯者なのではないか?)で、何を意図しているのかと訝りたくなる。

地元メディアの「奥歯に物が挟まった」感

地元石川県のメディア、新聞報道など読み尽くしたわけではないけれど、特に北國新聞なんかはいろいろと情報は集まっていそうなのに「奥歯に物が挟まった感」がある。特に山野氏の辞任の後は「疑惑に幕引きが図られ、詳細は明らかにならず」という、上っ面の報道である(新聞がまとまって分析したのは、市長辞任にあたってひととおり特集を組んだそのコーナーの中くらいだと思う…。地元対象で突っ込んだ報道をする雑誌メディアなどそもそもないし)。

公のことについては、もうちょっと突っ込んで報道してほしい。「推測」「憶測」「うがった見方」を提示するところまでしなくても、関係者の話を照らし合わせるなどして、判明した事実は報じて、考える材料を与えてほしいと思う。

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