武藤敏郎氏の講演を聴きに行きました

日記的なものも書いてみます

せっかくブログ形式なので、いろいろ試してみます。

私の2014年は情報発信の年だと思っていますので(いや、今決めたんですが)、来年へ向けて、環境整備です。

 数年前までは、実名ではありませんが、マニアックな分野の話題など、さかんに情報発信していたものです。選挙分析とか…。予測とかデータとか分析とか人事とか、そういうことが元来好きなんですね…。また、議論好きでもあります(法律の議論はそんなに好きでもないけど)

 この職に就いてからは、情報発信と仕事との関係性について、考えが定まらず、そのため、匿名で広く情報発信することがほとんどなくなりましたし、だからといって実名でのSNS(ソーシャルネット)の利用も増えませんでした。

 弁護士と実名SNSの関係って微妙なところがあると思うんです。依頼者が、自分の依頼している弁護士と相手方の弁護士がSNS上で仲良くしているのを見ると、どうなんでしょうか。コメント付けたりして仲良くしなくても、フレンド登録していたりするだけで、何か思われることがあるかもしれません。「親しいからといって裏で談合したりしていないですよね?」と依頼者・相談者から聞かれても、「人間関係の親しさと、仕事の遂行とは関係がないですよ。」と答えれば済むともいえるし、実際にそうなんだけれども、それでもそんな疑いをもたれること自体気持ちいいことではありません。それに、もし、私が依頼者だとしたら、けっこうネットで調べて、少なからず疑問を持つと思いますね…。そこで、やはり実名SNSの使い方については、まだ決めかねています。

 しかし、私が一般市民・企業を顧客とする「士業」である以上、いかなる人物であり、何を考えているのか、どのような知識・技能があるのかを知ってもらい、その上で選択してもらう……そうあってしかるべきではないかと確信するに至りました。ですから、情報発信の態勢を整えようと思っているわけです。

 もちろん、現在進行中の受任案件であるとか、過去の受任案件であっても個人を特定できるような形での言及をすべきではありません。そういった点には気をつけながら、情報発信をしていきたいと思っています。その日にあったことを書く日記だと差し障りが出やすいので、「ニュース」や「公(政治とか行政とか司法とか)」についてのお話のほうが多くなるかもしれませんが…。

では、以下、今日の日記です。

武藤敏郎氏講演

今日(2013/12/20)は、「石川県地場産業振興センター開館30周年・リニューアル記念講演」ということで、大和総研理事長の武藤敏郎氏の講演会があり、出かけました。

講演の題は、「日本経済の展望と課題」。

アベノミクスだとかの短期的な話から始まって、結局は超高齢社会日本の先行きの話になりました。

後半のお話は、ほぼ大和総研の経済・社会構造分析レポートに基づいていました。

目新しい話ではなかったけれども、講演を聴いて、私の中で20年、30年先の日本社会のイメージがさらにできあがってきました。

日本社会は2007年に高齢化率が21%を超え「超高齢社会」に突入した後も、さらに高齢化率を上げていき、高齢化率は30%台後半~40%程度になっていく。そのなかで社会の活力を向上させることはかなり難しい。できれば、高齢化率が20%であるうちに、若い世代の活力を生かせるよう、高齢者の意見ばかりによらない政策決定(高齢者向け社会保障の自己負担率を増やしたり、若い人の就業環境を優先的に改善したり)ができればいいが、それさえ簡単ではない。そうして、相当先の将来をイメージした政策決定をしようにも、輿論の抵抗を受け、滞ることも多く、妥協的な案が採用されていく。そのうち、社会保障費がさらに財政を圧迫し、いやが応にも社会保障費を削減しなければならなくなる。現在の若い世代は蓄えを作ることも難しい場合が多いから、蓄えなしで老後に突入する人が多くなるし、中には年金等を受給できない人も相当出てくる。それらの人々の最低限の生活を支える費用も財政をさらに圧迫し、社会保障の水準を押し下げる。共助はともかく、財政難から公助は後退するので、必然的に自助によらざるをえなくなる。

大雑把ですが、私のイメージはこんな感じです。

こう考えると、20年や30年先に50歳代・60歳代となる私たちの世代は、今のうちから個々将来を見越して足場を作っていくことが非常に重要になると思います。前の世代の生き方の真似をしていても、たぶん、うまく行かないんだろうなと。特に、将来がそれなりに保障されている仕事でないなら、なおさらですね(私の職業も、今後、事務処理体制の強みがないと簡単に没落するたぐいの仕事だと思いますね)。

こういう話、悲観的・ネガティブに読めるかもしれませんが、若い世代はこういうことをより意識的に考えて、団結して、多数決で押してくる上の世代に対して、将来を見越した政策を採用するよう説得すべきなんじゃないのかな~なんてことも思います。