裁判官の暴言で慰謝料?

裁判官暴言:「あなたのせいで左遷」に慰謝料 長野地裁

毎日新聞 2014年02月02日 13時00分(最終更新 02月02日 13時33分)
民事訴訟の口頭弁論で担当裁判官に暴言を吐かれ、公平な裁判を受けられなかったとして、長野県飯田市の男性が国と長野地裁、裁判官に約220万円の慰謝料などを求めた訴訟の判決で、地裁飯田支部(加藤員祥<かずよし>裁判官)は男性の訴訟活動を制限する感情的な発言があったと認め、国に慰謝料3万円の支払いを命じた。30日付。裁判自体は公平だったと判断し、地裁や裁判官への請求は退けた。

判決によると、男性は2010〜11年に飯田支部であった損害賠償訴訟の被告。11年8月の第6回口頭弁論で、担当の樋口隆明裁判官が、新たな主張を展開した男性に「今日、結審する予定だった」「あなたの審理が終わらないので、上司から怒られているんだ。私の左遷の話まで出ている」などと突然、顔を赤らめて怒り、男性に恐怖感を抱かせた。加藤裁判官は、樋口裁判官の個人的な事情を理由にした感情的な発言だったと違法性を認めた。一方で、樋口裁判官が発言後、男性の言い分を聞いたことなどから、裁判の公平が損なわれたとの主張は認めなかった。【横井信洋】

男性は、裁判官の感情的な発言により恐怖の感情を抱き、精神的損害を受けた。その損害を金額に換算すると3万円と認められる。そして、国家公務員の職務上の行為の問題なので、裁判官個人ではなく国が賠償責任を負う(国家賠償法1条1項)。ということだろう。

過去に、こうやって、裁判官の法廷での発言について損害賠償を認めたケースってあるのだろうか?

かなりひどい発言がされても、のちのち発言者(裁判官)が発言内容を否定したら、証明が難しいと思う。裁判の期日に何が話されたか、裁判所が調書にして残すことになっているけれども、結局裁判所書記官が書き留めたことを担当の裁判官が認証するんだし、裁判官の暴言がもしあっても、発言通りには載らないと思う。

今回のは、あたかも見てきたように事実認定されているが、事実自体は争わなかったのだろうか? 嘘をつけば偽証になるので、気軽に忘れたふりをしにくかったのかもしれない…。でも、国賠案件は、訟務検事が出てきて、万全の態勢で臨んでくるのだから、訴えられた裁判官の一存で訴訟対応を決めたのではないはず。

今回のは、あまりにも否定できないシチュエーションだったのだろうか。

原告も国も控訴して東京高裁に係れば面白い(ひとごと)。

あの裁判官がついに…。楽しみすぎる本。

衝撃的な発売情報が…

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アフィリエイトではないです。

絶望の裁判所 [新書]

 

著者は…… 瀬木 比呂志 !!

裁判官室に必ずある『民事保全法』という分厚い本の著者です。

新日本法規サイトの経歴

以下は、amazonからの引用。

登録情報

  • 新書: 256ページ
  • 出版社: 講談社 (2014/2/19)

商品の説明

内容紹介

裁判所、裁判官という言葉から、あなたは、どんなイメージを思い浮かべられるのだろうか? ごく普通の一般市民であれば、おそらく、少し冷たいけれども公正、中立、廉直、優秀な裁判官、杓子定規で融通はきかないとしても、誠実で、筋は通すし、出世などにはこだわらない人々を考え、また、そのような裁判官によって行われる裁判についても、同様に、やや市民感覚とずれるところはあるにしても、おおむね正しく、信頼できるものであると考えているのではないだろうか?
しかし、残念ながら、おそらく、日本の裁判所と裁判官の実態は、そのようなものではない。前記のような国民、市民の期待に大筋応えられる裁判官は、今日ではむしろ少数派、マイノリティーとなっており、また、その割合も、少しずつ減少しつつあるからだ。そして、そのような少数派、良識派の裁判官が裁判所組織の上層部に昇ってイニシアティヴを発揮する可能性も、ほとんど全くない。近年、最高裁幹部による、裁判官の思想統制が徹底し、左派系裁判官は一掃され、リベラルな良識派まで排除されつつある。
三三年間裁判官を務め、学者として著名が著者が、知られざる、裁判所腐敗の実態を告発する。情実人事に権力闘争、思想統制、セクハラ・・・、もはや裁判所に正義を求めても、得られるものは「絶望」だけだ。

著者について

一九五四年名古屋市生まれ。東京大学法学部在学中に司法試験に合格。一九七九年以降裁判官として東京地裁、最高裁等に勤務、アメリカ留学。並行して研究執筆や学会報告を行う。二〇一二年明治大学法科大学院専任教授に転身。民事訴訟法等の講義と関連の演習を担当。著書に、『民事訴訟の本質と諸相』、『民事保全法』(各日本評論社)等多数の専門書の外、関根牧彦の筆名による『内的転向論』(思想の科学社)、『心を求めて』(騒人社)『映画館の妖精』(同)、『対話としての読書』(判例タイムズ社)があり、文学、音楽(ロック、クラシック、ジャズ等)、映画、漫画については、専門分野に準じて詳しい。

ちょっと、ちょっと…。

いや、まぁ、昨年出版された新著についてのレビューが気になってはいたんだが。

なーんか、まぁ、面白いことになってきたというか。

今からわくわくします。今年、弁護士の間で、話題にされることの多い本になるのでは(裁判官は読んでも話題にしないかもしれません)。